ミヤモトの想い【第3回】日本の伝統と知恵、土佐和紙の壁紙とは。

もともとは必要のなかった「土佐和紙の壁紙」?
古くからの日本家屋の内壁は、柱と柱の間に竹小舞(細竹をワラ縄で綱んだもの)に、粘土状の土壁材を塗って下地にし、その上に中塗をして、最後に化粧寿楽壁を塗って仕上げていました。まさに自然素材そのものです。壁材自体が粘土状なので、断熱性能も充分にあり優れものなのですが、乾燥に大変時間がかかり、しかも壁仕上に左官の高度な技術も必要です。工事のスピードアップや腕の良い職人の減少などで、今ではほとんどがプラスタボード(石膏ボード)に変わってしまいました。

現在の仕様に、伝統の知恵をプラス。
以後、内壁材については、現在ほとんどの施工で使用されているグラスウールの断熱材の内側に、プラスタボード(石膏ボード)を取付け、ビニールクロスで化粧仕上げをしていました。もちろん仕上材のクロスは、アレルギー体質になりやすいVOC(揮発性化学物質)の含有が極力少ないものを選んで使用してきました。しかし、内壁の仕上げ材は、室内の空気環境に直接影響しますので、ビニールクロスでは完全にVOCの除去は出来ません。そこで、健康を害するVOCを全く含まない材料を探し求めて、「土佐和紙の壁紙(クロス)」へとたどり着いたのです。

独自に開発した技術で、仕上がりも美しく。
障子紙としては、昔からなじみの「和紙」ですが、クロスとして使用出来るように紙製造の際に工夫されています。それでも、紙そのものですから、伸縮が激しいのです。クロスを糊付けで貼ると縮むので、当初は継目が開いて施工不良となり困難を極めました。しかし、ミヤモトホームの強い想いと職人さんの熱意で独自の技術を開発し、この問題を解消することに成功しました。その結果、ご入居いただいた方々には、快適な室内環境の中で、安心して健康に暮らしていただいています。
「良い素材なのになぜあまり使われない?」と疑問に思いませんか。それは大量生産できないことや施工手間がかかること、価格などの問題があるためです。ミヤモトホームではそれらを独自技術で解決しました。快適な室内環境の中で、安心して健康に暮らしていただきたいと想います。